真田丸第9話『駆引』あらすじ・ネタバレその3

国衆の様子

出浦昌相は、昌幸に大名になるよう説得していた。国人から成り上がった毛利元就や、織田信長を例に出し、心が揺れた昌幸は、信玄の肖像画に向かって自分が大名になる器かどうかを問いかけるのだった。

そんな折、家康から真田氏と協力したいといる書状が届く。北条に対し劣勢の徳川勢に手を貸し、借りを作っておくのも一興と、信濃上野を真田が治める足がかりにしようと決心し、弟の信尹を家康のもとに派遣する。大名になる決心をした昌幸だった。

 

新府城に到着した信尹は、家康と対面し、真田家が徳川に味方する条件として、諏訪の領地と甲斐2000貫文相当の領地、上野の沼田領を真田家のものとして認めることを要求したのだった。本多忠勝は、この真田の図々しい要求に、真田に屈する必要はないと反発したが、家康はその要望を受諾する。天下に名高い昌幸が味方するなら安いものだということだった。

 

このとき家康が約束した沼田の安堵がのちに大きな問題となる。

 

真田の寝返りがもたらしたもの

真田家が北条から徳川家に鞍替えしたことで、小県の国衆は続々と北条氏を見限り徳川家についた。昌幸はそれをうけ、室賀や出浦が同席する中、軍議を開く。今後の戦術が話し合われ、多くの者は北条の要である内山城を攻め取ることで、信濃への攻撃路を閉じるという定石の策に賛成した。

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信繁はそれに対し、北条にとっての重要拠点をせめるとなれば、簡単には落とすことが出来ず、激戦となって味方を無駄に失う。勝ったとしても被害が大きい。北条軍の兵站線を切ってはどうかと切り出した。信繁が注目したのは、甲斐に深く入りこんだ北条軍の戦列だった。碓氷峠から小諸の兵站線を封鎖することで、物資の補給を遮断し、北条軍を孤立させ、兵糧攻めにすることができる。自軍の兵を失わずに、徳川勢に任せれば、無駄死にして味方の命を失うことなく勝てるとの目論見だった。

 

まもなくして、信繁の戦術が奏功し、形勢は逆転、劣勢だった徳川が盛り返し、優勢となった。真田方の活躍をきっかけに、息を吹き返した徳川軍は、圧倒的な数を誇る北条軍を押し出していく。

北条方は作戦の再考を求められる事態に陥った。昌幸のシナリオどおりに事が運び、昌幸は北条には打撃を与え、徳川には貸しを作ったかに思われた。

しかし、そうは行かないのが戦国の世。徳川と北条がなんと手を結んだというのだ。和睦を持ちかけたのは氏政だった。家康はそれに飛びついたのだった。

家康にとっては、盛り返したとはいえ、北条家の大軍を蹴散らしたわけでもない。頼みにしていた織田家の方は、明智を倒した羽柴秀吉と、信長の重臣で「織田四天王」にも数えられる柴田勝家との対立が激化し、とてもではないが援軍を期待できる状態ではない。そのため家康も、北条の和睦の提案に飛びついたのだ。昌幸が北条と手をきり、わずか10日のことだった。信濃は徳川家が、上野は北条家が折半することに決定し、両地を治める昌幸は困難を迎えることとなった。

 

 

 

 

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